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DATE 2025年10月28日(火)

外壁塗装・屋根塗装はカトペンへ!
お役立ちコラムをご覧いただきありがとうございます。
豊川市で地域密着の優良塗装業者、
屋根・外壁塗装工事はお任せください!
外装劣化診断士の小黒です!
台風シーズンになると豊橋市でもガルバリウム鋼板の屋根で、トラブルが発生しやすくなります。「ガルバリウム屋根がバタつく」「台風後に屋根の一部が浮いた」「雨漏りのようなシミが天井に発生」などです。
ガルバリウム鋼板は軽量でサビに強い屋根材として、広く普及しています。ただ、固定金具のゆるみやシーリング材の劣化でトラブルが発生するのです。たとえば強風時、金属板がわずかに浮くだけでも振動音が発生しますし、雨水が侵入することもあります。このようなトラブルは、屋根塗装や簡易補修では十分に補修できません。
そこで今回のお役立ちコラムではガルバリウム屋根の台風対策についてくわしくお話しします。騒音・漏水・留め具のゆるみについて原因とともに対策を知っておけば、慌てず的確な対処ができるのです。
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ガルバリウム屋根の構造と台風リスク

ガルバリウム鋼板屋根は、軽量・高耐食性を誇ります。ただし、台風時には固定金具や板金の劣化リスクが高まるのです。ここでは構造的な仕組みと劣化リスクを整理します。
屋根材の浮きや変形の原因
ガルバリウム鋼板は、1枚の長尺パネルをビスやハゼ締めで固定する構造です。新築時は密着していますが、年数とともに下地木材の乾燥収縮や防水層の劣化が起こり、ビスの固定力が低下します。強風時、その隙間に風が入り込むと屋根材がわずかに浮いたりバタついたりします。これが「屋根が鳴る」「バタバタ音がする」主な原因です。
また、豊橋市は沿岸地域ですから、潮風に含まれる塩分が金具のサビを進行させるリスクもあります。固定力を弱める原因になるため、早期のビス交換やサビ止め処理が必要です。
留め具(ビス・ボルト)の緩みと風圧の関係
金属屋根は風圧を受けることで、微細な振動を繰り返します。この振動が長年続くと、ビスが少しずつ緩み、金属パネルが浮く原因になるのです。とくに屋根の頂上にある棟やケラバは、風の影響を大きく受けます。台風では屋根を持ち上げるような負圧が働くため、固定が不十分だと屋根にとって致命的なダメージになるのです。
また、雨水がビス穴から侵入すれば木材は膨張・収縮を繰り返します。さらにビスが緩めば悪循環につながるのです。
シーリング材の劣化による雨水侵入経路
屋根材の重なり目や棟板金の継ぎ目には、雨水の侵入を防ぐためのシーリング材(コーキング)が打たれています。シーリングは紫外線や温度変化で硬化・ひび割れを起こすため、施工後10年前後で防水性が落ちるのです。
この隙間から浸入した水は、防水紙(ルーフィング)下にまで達し、野地板を腐朽させる原因になります。雨漏りは天井から現れるころにはすでに下地全体が傷んでいるケースも多いため、表面が健全に見えても定期的に再シーリングが必要です。
参照:国土交通省 国土技術政策総合研究所 国土技術政策総合研究所資料
台風時の騒音・雨漏り対策

強風時「バタバタ」「ガタガタ」といった音がするのは、屋根内部の緩みや下地劣化のサインです。これらを放置すると、騒音だけでなく雨漏りや断熱性能の低下、最悪の場合は屋根材の飛散にもつながります。
音がするのは、屋根のどこかに隙間や緩みがあるサインとも言えるのです。まずは「どこで音が出ているのか」を正しく見極め、防音と防水の両面から対策を行うことが、台風対策の第一歩となります。
防音対策—屋根下地と断熱材の見直し
金属屋根の騒音は、主に「共鳴音」と「衝突音」の2種類に分かれます。
- 共鳴音:風が吹き抜ける際、屋根板と下地の間にできた空気層が振動して響く音
 - 衝突音:浮いた金属板が風でたわみ、下地に当たるときに出る打音
 
築10〜15年以上経過した屋根では、野地板(下地合板)の乾燥収縮や釘の緩みにより、金属板との間に微細な隙間が生じます。そこへ風が入り込むと、屋根全体が共鳴し、「バタバタ」「キンキン」という高音が発生するのです。
このような場合、単にビスを締め直すだけでは再発する可能性があります。
根本的な防音には、吸音材の追加が有効です。屋根裏にグラスウールやロックウールなどの吸音シートを敷設することで、風の共鳴音を抑え、打音も軽減できます。さらに、断熱性を高めたい場合は遮音・断熱一体型ボード(遮熱ボード)を併用すると、防音・断熱・省エネの三効果を同時に得られるのです。
屋根下地そのものが劣化している場合には、既存屋根の上に新しい金属屋根を重ねる屋根カバー工法(重ね葺き)が適しています。古い屋根を撤去せず、新しい屋根材をかぶせるため工期も短く、防音性・断熱性が大きく向上するのです。
ただし、施工時には下地の湿気を十分に乾燥させることが大切です。湿ったまま断熱材をかぶせると、内部結露や木材腐朽の原因になります。赤外線サーモグラフィーや含水率測定器を使った調査を行ってから施工すれば安心です。
雨漏り防止|棟板金とルーフィングの点検
台風時に雨漏りする主な原因は、棟板金(むねばんきん)の浮き・釘抜け・シーリング切れがあげられます。そのほか、防水紙(ルーフィング)の劣化や破れです。
棟板金とは、屋根の最上部にある金属カバーを指します。風雨を防ぐ重要なパーツで、浮いたり釘が抜けたりすると雨水が隙間から入り込み、内部の木材(野地板や垂木)を腐らせます。
棟板金の点検では以下のポイントを押さえておきたいところです。
- 金具や釘が浮いていないか(釘の頭に隙間があると要注意)
 - 継ぎ目のシーリングがひび割れていないか
 - 棟下地(貫板)が湿気や腐朽で柔らかくなっていないか
 
抜けかけた釘はステンレス製ビスに交換します。防水性を高めるため、防水テープやブチルゴムシートを併用するのが有効です。こうすることで、風で煽られても板金が外れにくくなります。
また、屋根の防水紙(ルーフィング)の耐用年数は約10〜20年程度です。防水紙は屋根材の下に敷かれた「最後の防水層」で、これが破れると表面の屋根が無事でも雨漏りが発生しかねません。台風後に天井にシミが出るケースの多くは、防水紙の破断が原因です。
防水紙は、屋根材を剥がさず一部張り替える「部分改修」にも対応できます。ただし、築20年以上経過している場合、全面張り替えのほうが確実です。最近では、耐用年数30年以上の高耐久ルーフィングなども登場しました。施工後は必ず施工写真・製品シート名を記録し、次回メンテナンス時に参照できるようにしておくのがポイントです。
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留め具・板金の点検と補強方法

ガルバリウム屋根の寿命を左右するのは「固定強度」と「防錆管理」です。金具・板金・棟部分の劣化を防ぐ定期点検が不可欠です。
ビス緩みの点検手順と適切な締め付けトルク
ビス緩みは金属屋根の最も多い劣化症状です。年1回は棟・ケラバ・谷部分を中心に目視で確認し、浮きが見られる箇所は交換または締め直します。
ステンレス製や頭部パッキン付きのビスに変更すれば、再発リスクを減らせるのです。締めすぎは金属板を変形させるため、専門業者によるトルク管理が求められます。
棟板金・雪止め金具の固定補強法
棟板金は強風で最も外れやすい箇所です。台風前には釘をビスに変更し、L字金具やステンレス製固定具で補強するのが効果的です。
また、棟下地に水が回り込まないよう防水テープを併用し、固定部分の耐風性能を高めます。工場や倉庫では年1回の緩み点検と再シーリングが義務付けられている場合もあります。
参照:一般社団法人 日本金属屋根協会 風と金属屋根 [第3版]
参照:一般社団法人 日本金属屋根協会 金属の屋根と外壁を知る
よくある質問|ガルバリウム屋根の台風トラブルは「カトペン」にご相談ください!
台風通過後、「屋根がバタつく」「雨音が大きくなった」「天井にシミが出た」などのご相談が豊橋市で増えています。ガルバリウム鋼板は優れた屋根材ですが、金具の緩み・防水シーリングの劣化・塩害によるサビといった“経年劣化”が台風時のトラブルを引き起こす要因です。
ここでは、実際の現場で多い質問をもとに、正しい点検・補修の考え方を「カトペン」がわかりやすくお答えします。
Q1:ガルバリウム屋根の寿命はどのくらい?
A. 適切なメンテナンスをすれば30〜40年持ちます。定期的にビスや棟板金の緩みを点検し、サビ止め塗装・再シーリングを行うことで寿命を大幅に延ばせます。塩害や強風が多い豊橋市では、10年ごとの点検を推奨します。表面に白錆や浮きが見えたら早期補修が必要です。
Q2:台風後に「バタバタ音」がするのは危険?
A. はい。バタつき音は屋根材の浮きや固定金具の緩みが原因で、放置すると風で屋根材が飛散する危険があります。強風時に屋根が持ち上がる“負圧”が働くため、ビス交換や棟板金の固定補強を早急に行うことが重要です。音がする時点で点検を受ければ、雨漏り前に修理可能です。
Q3:台風被害は火災保険で修理できますか?
A. 可能です。棟板金の飛散やビス抜け、屋根材破損などは「風災補償」の対象になります。台風後すぐに被害箇所を写真で記録し、工事前に保険会社へ申請してください。カトペンでは、保険対応の見積書作成や写真撮影のサポートも行っています。自己負担を抑えた修繕が可能です。
Q4:DIYで応急処置しても大丈夫?
A. 高所作業は転落や感電の危険があり、DIYはおすすめできません。ビスやコーキングを誤って施工すると雨水の逃げ道を塞ぎ、内部腐食を悪化させることもあります。専門業者であれば、屋根下地の含水率を測定し、適切なトルクで再固定するため、長期的に安全です。
Q5:点検や補修の最適な時期は?
A. 豊橋市では、台風前(6月)と台風後(10月)の年2回の点検が理想です。特に沿岸部では塩害によるサビ進行が早く、早期点検が屋根の延命につながります。小さな緩みでも放置すれば雨漏りに直結するため、季節の変わり目にチェックする習慣をつけましょう。
台風対策・屋根点検のご相談は「カトペン」へ!

ガルバリウム屋根は耐久性が高い一方で、台風や塩害によるビス緩み・棟板金浮きなどの“見えない劣化”が大きなリスクとなります。
株式会社カトペン/プロタイムズ東三河店/豊橋中央店では、赤外線カメラ・ドローン診断・含水率測定を活用し、雨漏りの兆候を早期発見。補修から再シーリング、カバー工法までトータルに対応しています。台風後の異音やシミが気になったら、放置せず早めにご相談ください。
お問い合わせフォーム・メール・お電話、またはショールームでのご相談も大歓迎です。
DATE 2025年10月24日(金)

外壁塗装・屋根塗装はカトペンへ!
お役立ちコラムをご覧いただきありがとうございます。
豊川市で地域密着の優良塗装業者、
屋根・外壁塗装工事はお任せください!
外装劣化診断士の小黒です!
屋根裏を点検した際に「野地板(のじいた)が黒ずんでいる」「手で押すと柔らかい」と不安になるものです。異変を見つけたら、雨漏りや結露による木材腐朽の初期症状の可能性があります。
野地板は屋根を支える重要な下地部分で、傷むと表面の屋根材について塗装しても防水性能は回復しません。豊川市でも梅雨や台風による湿度変化の影響は受けています。わずかな雨漏りでも内部腐朽が進むリスクも考えていたほうがいいのです。
そこで今回のお役立ちコラムでは野地板についてくわしくお話しします。「なぜ野地板が腐るのか」「塗装で直せる範囲とそうでない範囲の違い」「屋根カバー工法と葺き替えのどちらを選ぶべきか」腐朽進行度ごとの判断基準がわかります。
早期点検の重要性や最適な修繕工法の選び方が理解でき、無駄な工事費を防ぎつつ建物を長持ちさせる、具体的な知識を得られる内容です。
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野地板腐朽の発見が意味するもの

野地板の腐朽は屋根が限界を迎えているサインです。見た目の変色やわずかな沈みが、実は内部腐食の始まりの場合があります。ここでは、その兆候が持つ意味と初期対応の重要性をお話しします。
野地板の黒ずみ・たわみが示す危険信号
野地板が黒く変色していたり、触ると沈んだりする場合、内部に水分が長期間滞留している可能性も考えられます。見た目がわずかなシミでも、裏面では木材の繊維が分解されているのです。その結果、構造的な強度を失っていることがあります。屋根の上からは見えないですから、腐朽は発見が遅れる場合も多々あるのです。
さらに、湿った野地板は、断熱材や釘周辺まで腐食を広げ、さらに放置すると屋根全体の支持力が弱まります。初期段階なら、点検・乾燥処置を行えば修復できる可能性もあるのです。そのため変色を見つけた時点で、専門業者の調査が重要となります。
「塗装すれば安心」は誤り
塗装はあくまで防水性能を一時的に高める表面処理です。内部まで染み込んだ水分や腐朽を止めることはできません。野地板まで劣化している状態だと、塗料を塗ってもすぐに再発します。防水層が破れている場合、塗装だけで修復するのは根本的な解決にはならないのです。
また、塗装は「屋根表面の防水膜」を守る工法と言えます。下地の木部が湿っていると密着不良を起こし、剥がれやすくなるのです。見た目だけ見るときれいに仕上がっているかもしれません。ただ、内部の腐朽が進んでいると数年で再び劣化するため、塗装前には下地の健全性について入念な確認が必要です。
腐朽は目に見えない部分で進行する
腐朽は外から見えない場所で静かに進行します。とくに屋根の北側や日当たりの悪い面、換気が弱い屋根裏では進行が早く、表面に現れた時点ではすでに内部がボロボロのケースもあるのです。早期発見をしたいなら、年1回、屋根裏の点検が求められます。
点検では、木材の色や臭い、湿り気の有無確認が有効です。塗装専門業者の中には赤外線カメラや湿度計を使った非破壊調査に対応できるところもあります。工場や倉庫で、定期保全計画に組み込まれているケースも見られるようになりました。見えない部分の記録を残すことが、長期維持の第一歩となります。
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雨漏りと結露が生む腐朽の連鎖

野地板の腐朽は単なる経年劣化ではありません。雨漏りや結露といった「水の侵入経路」が必ず存在します。腐朽の発端を知ることが、再発を防ぐ第一歩です。
雨漏りによる直接侵入
最も多い原因は、屋根材の隙間や棟板金の破損から雨水が侵入する現象です。屋根は複数の層で防水構造を持っています。ただ、1か所でも継ぎ目が破れると内部へ水が流れ込むのです。野地板は木製ですから、一度濡れてしまうと簡単に乾きません。木材内の水分量が増えると、木材腐朽菌が繁殖し、野地板や垂木などを腐朽させるのです。
屋根裏の湿気・結露
雨漏りがなくても、屋根裏の湿気が原因で腐朽が起きる場合もあります。外気との温度差が大きい工場や倉庫は、屋根裏で結露が発生しやすいのです。水滴によって野地板や断熱材が濡れることで、慢性的な湿潤状態が続く結果となります。
防水紙や金具の経年劣化
屋根材の直下には、防水シート(ルーフィング)が敷かれています。屋根から雨水が侵入してもまず、防水シートが、最後の砦として機能するのです。ただ、防水シートは約10〜20年で劣化します。特に釘穴や金具部分から微細な隙間ができると、そこが雨水の侵入口になるのです。
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腐朽を放置した場合のリスク

腐朽した野地板は、建物の見えない部分で静かに損傷を広げます。放置すると屋根の沈みや落下、カビ被害など、構造にも影響する深刻なトラブルへと発展します。
屋根の沈み・落下リスク
腐った野地板は屋根材を支えられなくなり、局所的に沈んだり、風圧でパネルが外れたりすることさえあります。とくに金属屋根では、留め具が効かなくなると、一部が飛散してもおかしくないのです。工場で発生すると、安全管理上のリスクにつながります。
断熱性能の低下とカビ発生
野地板が湿ると断熱材も同時に水分を含みため断熱効果が低下します。結果、冷暖房効率が落ち、光熱費が増える原因になるのです。また、湿気が抜けないとカビやダニが発生しやすくなります。建物全体において、衛生環境に悪影響を及ぼすのです。
白蟻被害や構造腐食への連鎖
湿った木材は白蟻を呼び寄せやすく、被害が広がると梁や柱まで食害されることもあります。さらに金属屋根の場合、水分が滞留すると金属腐食も進行しかねません。屋根全体の交換が必要になる可能性も高まるのです。腐朽は連鎖的に広がるため、早めの対応が求められます。
参照:国土交通省「木造建築物の耐久性に係る評価のためのガイドライン」 解説
参照:公益財団法人日本住宅・木材技術センター 維持保全・維持管理の考え方と設計等の工夫
屋根カバー工法と葺き替えの比較
腐朽が進行した屋根では、単なる塗装では再発を防げません。ここでは、実際に多く採用される「屋根カバー工法」と「葺き替え工事」を比較し、適切な選択の目安を整理します。
屋根カバー工法の特徴と条件
屋根カバー工法は既存の屋根を撤去せず、その上に新しい屋根材をかぶせます。野地板や防水紙を活かしつつ、新しく防水層を重ねるため、工期が短く廃材もほとんど出ません。
豊川市でもゲリラ豪雨や台風の影響があります。屋根を二重構造にすることで防水性・遮音性・断熱性を一度に向上させられる点が大きなメリットです。
また、ガルバリウム鋼板などの軽量金属屋根を使用するため、建物の耐震性を損なわずに外観を一新できます。
ただし、野地板が腐っていると、ビスや釘が効かず施工しても固定力が不十分です。表面上は問題がなくても、内部に湿気やカビが残っていれば将来的な剥離や浮きの原因となります。
葺き替え工事の特徴と条件
葺き替え工事は、既存の屋根材と下地(野地板・防水紙)をすべて撤去し、新しい構造材で屋根を再構築する方法です。費用は比較的高額ですが、屋根の内部構造を根本から健全化できます。腐朽した野地板や劣化した防水紙を新調するため、防水性能・断熱性・耐風性能のいずれも大幅に向上するのです。
また、屋根裏に黒ずみやたわみが見られる場合や屋根材が波打っていると、葺き替え以外の方法では再発リスクが高まります。葺き替えなら屋根全体の耐用年数を「リセット」できるのです。長期的な維持コストを抑える投資型の改修と言えるのです。
屋根材の選択によって費用と寿命が変動します。一般的にはスレート→ガルバリウム鋼板の組み合わせが主流で、軽量かつ耐食性に優れた仕上がりが得られます。耐用年数は約30〜40年で、部分補修まで含めたトータルコストを考えると、20年スパンのカバー工法を2回行うより経済的です。
| 工法 | 適用条件 | 耐用年数 | 費用目安(30坪) | 備考 | 
| カバー工法 | 下地が健全 | 約20〜25年 | 約110〜150万円 | 既存屋根上に新規屋根を重ねる | 
| 葺き替え | 野地板腐朽あり | 約30〜40年 | 約200〜260万円 | 下地・防水紙を全面新設 | 
費用だけ基準にするのではなく「今の屋根をあと何年使うか」で判断するのが現実的です。短期的な補修で済ませても、数年後に再施工となれば、結局コストは膨れ上がります。初期投資と耐用年数のバランスを見極めることが肝心なのです。
よくある質問|野地板の腐朽や屋根リフォームで迷ったら「カトペン」に相談!
野地板の腐朽は、屋根の塗装や補修を検討する際に最も重要な判断ポイントの一つです。「どこまで補修で済むのか」「カバー工法と葺き替えのどちらが正解か」「自分で点検できる方法はあるのか」など、豊川市で多く寄せられる質問を現場目線で解説します。
屋根下地の状態を誤って判断すると、再発リスクや余計な出費につながるため、正しい知識と専門的な診断が欠かせません。
Q1:野地板の腐朽は部分補修で済みますか?
A.腐朽範囲が軽度で構造強度が保たれている場合は、部分補修で対応可能です。腐った箇所のみ合板を入れ替え、健全な部材を残すことでコストを抑えられます。ただし、腐朽が野地板全体に広がっている場合は強度が落ちており、部分補修では再発のリスクが高いため、葺き替え工事を検討すべき段階です。
Q2:屋根カバー工法は腐朽があってもできますか?
A.軽度の腐朽なら、補強板を挟むなどして対応できますが、ビスが効かないほど脆くなっている場合はカバー工法ができません。腐朽部分の上に屋根材を重ねても固定力が保てず、台風時に浮きや剥離が発生する危険があります。必ず施工前に含水率を測定し、構造的な健全性を確認することが重要です。
Q3:工場や倉庫でも同じ判断基準ですか?
A.原則は同じですが、金属屋根や折板屋根では「結露」が主原因となるケースが多いため、断熱材と通気層の確保がポイントです。室内外の温度差が大きい建物では、換気装置や遮熱シートの導入で内部結露を防ぐ必要があります。特に鉄骨構造の場合、錆の進行速度も考慮して対策を講じるのが望ましいです。
Q4:修繕前に自分で確認できる方法はありますか?
A.屋根裏の点検で、黒ずみ・カビ臭・湿気・光漏れを確認するのが効果的です。特に梅雨や台風の後に屋根裏の湿度が高いと要注意。木材が手で押して柔らかい場合や、金具に錆が出ている場合は腐朽が始まっています。早めに専門業者へ調査を依頼することで、最小限の修繕で済むケースもあります。
Q5:補助金申請はいつ行えばいい?
A.屋根リフォームや葺き替えで使える補助金は、基本的に工事契約前に申請が必要です。着工後に申請しても受理されない場合が多く、申請タイミングを逃すと支給対象外になります。カトペンでは豊川市や愛知県の最新補助金制度にも対応しており、見積もり時に対象条件の確認や申請サポートを行っています。
野地板の腐朽や屋根リフォームのご相談は「カトペン」へ!

野地板の腐朽は、表面だけでは判断できない“屋根内部のSOS”です。塗装では止められない水の侵入や構造腐食を放置すれば、結果的に高額な葺き替え費用へとつながります。
株式会社カトペン/プロタイムズ東三河店/豊橋中央店では、赤外線カメラや含水率測定を用いた精密診断を行い、腐朽の進行度に応じて「補修・カバー・葺き替え」の最適な提案を実施しています。屋根裏の黒ずみや湿気、たわみを見つけたら、まずはカトペンへご相談ください。
お問い合わせフォーム・メール・お電話・ショールームでの来店相談も可能です。
建物の状態を正しく見極め、無駄な工事を防ぎながら長持ちする屋根を実現します。
DATE 2025年10月20日(月)

外壁塗装・屋根塗装はカトペンへ!
お役立ちコラムをご覧いただきありがとうございます。
豊川市で地域密着の優良塗装業者、
屋根・外壁塗装工事はお任せください!
外装劣化診断士の小黒です!
豊橋市でALC(軽量気泡コンクリート)外壁を採用している建物も多数あります。ただ、近年ALC外壁に関する「ひび割れ」や「雨漏り」に相談が増加傾向にあります。ALCは軽量で断熱性が高い一方、表面の防水層に頼る構造のため、クラックや目地の劣化を放置すると内部まで水が浸入してしまうのです。
豊橋市は台風や塩害、湿気の影響を受けやすく、劣化の進行が全国平均より早い傾向にあります。ALC外壁を良好な状態に維持するには、ひび割れの原因と防水層の重要性のほか、再塗装・補修の最適なタイミングを知らなければなりません。
そこで今回のお役立ちコラムでは、ALC外壁のひび割れや防水補修についてくわしくお話しします。
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なぜ豊橋市でALC外壁のクラックが増えるのか

豊橋市は台風と湿気が多く、ALC外壁の弱点が顕在化しやすい地域です。素材特性と気候条件を理解することが、正しい補修判断の第一歩となります。
ALCの特性と劣化リスク
ALC(軽量気泡コンクリート)は、内部に無数の気泡を含んだ軽量素材で、断熱・遮音・耐火性に優れた高性能外壁材です。
鉄骨造・RC造の中高層建築にも多く採用され、豊橋市でも住宅・工場・公共施設など幅広く使われています。
その一方で、多孔質ゆえに吸水しやすいという弱点を持ちます。ALCそのものには防水性がないため、塗膜・シーリング材・防水層が劣化すると、毛細管現象で水が内部に侵入します。浸水が進むと、以下のような連鎖的な劣化が起こります。
- 中性化による鉄筋の錆び膨張:内部の鉄筋が錆びると体積が増し、塗膜を押し上げてひび割れを誘発
 - 凍害や膨張剥離:冬季に含水した部分が凍ると、内部から圧力がかかり表面が剥離
 - 塗膜のチョーキング・粉化:紫外線劣化で防水塗膜が白化し、防水性を失う
 
このようなトラブルを防ぐには、塗膜を「美観保護」ではなく「防水層」として機能させる意識が重要です。ALCは外壁そのものが防水材ではないため、上塗り塗膜の健全性が建物の寿命を左右します。
台風・豪雨時に起こる悪化メカニズム
豊橋市は南海トラフに近い沿岸部で、強風・多湿・潮風という3条件がそろう地域です。特に台風シーズンには、ALC外壁に対して以下のようなストレスが集中します。
風圧侵入
台風時の横殴り雨では、風圧で雨水が目地の隙間から押し込まれる現象が発生します。シーリング材の劣化や硬化があると、内部の気泡層にまで水が侵入します。
含水膨張と乾燥収縮の繰り返し
内部に水が入ると、乾湿の繰り返しで膨張・収縮が起こり、クラックが次第に拡大します。表面の微細なヘアクラックが、やがて貫通クラックに発展する原因です。
塗膜の剥離・浮き
吸水したALCの内部圧が上昇し、塗膜が浮いたり膨れたりします。放置すると防水機能が失われ、壁面内部の鉄筋まで腐食が進行するのです。
クラックや目地の切れを放置せず、早期に再シーリングや弾性塗料による補修を行うことで、外壁の長寿命化が図れます。
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ALC外壁の防水機能は、「塗膜」と「目地シーリング(防水層)」の二重構造によって成り立っています。
どちらか一方でも劣化すると、ALCの多孔質構造を通して水が浸入し、内部腐食や塗膜剥離を引き起こします。
外観上のわずかな変化でも、進行すれば内部劣化を伴うため、早期の点検と補修が欠かせません。以下、豊橋市でも見られる3つの典型的な症状を紹介します。
目地シーリングの隙間・剥離
ALCパネルの継ぎ目を防水するシーリング材は、経年劣化で硬化・収縮・剥離を起こします。一般的に5〜10年が耐用目安とされ、紫外線・温度差・雨風にさらされる南面や西面での劣化が特に早く進行します。剥離した目地には、以下のような二次被害が見られます。
- 雨水の浸入による鉄筋腐食やサビ汁の発生
 - ALCパネル端部の黒ずみ・雨染み
 - 内部に水分が溜まり、冬季凍結による表面剥離
 
対策としては、古いシーリングを完全に撤去し、プライマー処理後に高耐候型の変成シリコンやウレタンシールで打ち替えを行います。既存の上に重ねる「増し打ち」は一時的な処置であり、根本的な防水性は回復しません。
表面クラック
ALC表面のヘアクラック(幅0.1mm以下)は、一見問題がなさそうでも、放置すると貫通クラック化する危険があります。台風時の風圧や湿気が多い地域では、水が毛細管現象で奥まで吸い込まれ、内部鉄筋の錆び膨張や外壁の浮きに発展します。
【クラックの種類と対処法】
以下はクラックの状態に合わせた主な補修方法です。
| クラック幅 | 状態 | 主な補修法 | 
| 0.1mm未満 | 表層劣化 | 弾性塗料で覆う | 
| 0.1〜0.3mm | 浸水の可能性あり | 可とう性下塗り+上塗りで再被覆 | 
| 0.3mm以上 | 貫通クラック | Vカット補修+シーリング+再塗装 | 
また、ALCの接合部付近や窓まわりのクラックは構造的な動きが原因で再発しやすく、弾性塗料(可とう型仕上塗材)の選定が有効です。
塗膜の膨れ・剥離
塗膜の膨れや剥離は、下地の含水率管理が不十分な場合に起こる代表的な施工不良です。
とくに梅雨や秋雨シーズンにALCが湿ったまま塗装を行うと、塗膜内に閉じ込められた水蒸気が乾燥過程で膨張し、気泡状の膨れや層間剥離を生じます。
目安として、施工前に含水率10%以下(JIS K 5600-8-6 準拠)であることを確認する必要があります。
塗膜が剥離している場合、そのまま再塗装すると再び膨れが発生するため、劣化部をケレン除去し、浸透シーラーで下地を固めてから再塗り重ねます。
多湿環境では「晴天が続いた日を狙って塗装する」「北面・日陰は1日遅らせる」といったスケジュール調整も品質維持のポイントです。
補修と塗装の判断タイミング
ALC外壁は防水層で守られていますが、表面塗膜が劣化して光沢を失うと、すでに吸水が始まっています。この段階で放置すると、内部鉄筋の錆び・膨張・塗膜剥離へと進行し、補修費用も跳ね上がるのです。
台風や湿気が多い地域では、外観変化の早期発見と正しい施工タイミングの判断が、長寿命化の鍵となります。補修すべき症状の見分け方外壁の異常は、見た目の小さな変化から始まります。特に次のようなサインが出た場合は、再塗装よりも防水補修を優先すべきです。
- 幅0.3mm以上のクラック(貫通の可能性あり)
 - 指で触ると白い粉がつくチョーキング(防水膜の分解)
 - 目地シーリングの白化・亀裂・端部の剥離
 
これらの劣化は、塗装だけでは改善しません。まず、浸透型プライマーや可とう形防水材で下地を補強し、防水層を再構築することが重要です。
ALC外壁の補修・防水施工の流れ

ALC外壁の補修・塗装は「補修→下塗り→防水・上塗り」の順序を正確に守ることが品質維持には必要です。
一工程でも省略すると、密着不良・膨れ・再クラックなどのトラブルが発生します。
クラック・目地補修
クラックは幅に応じてVカット処理を行い、可とう型シーリング材(変成シリコンなど)で充填します。ALCの接合部は動きが大きいため、弾性をもつ材料を使うことで再割れを防止可能です。
目地シーリングは、旧材を完全に撤去してプライマー処理後に新規打替えを行います。増し打ちでは密着が不十分で、再び隙間から浸水するリスクが高まるのです。作業後は、乾燥時間を十分に取り、シーリングの硬化を確認してから次工程に進みます。
下地調整と防水下塗り
白亜化(チョーキング)が起きた面は、高圧洗浄とブラッシングで粉を除去した後、乾燥を確認してから浸透性シーラーを塗布します。これにより下地を強化し、上塗りの密着性を確保できます。
続いて弾性フィーラーを薄く塗り重ね、表面の凹凸やヘアクラックを埋めて平滑に整える流れです。厚く塗りすぎると乾燥ムラや膨れの原因になるため、薄付け2回塗りを理想とします。多湿地域では、気温・湿度・風速を見ながら乾燥時間を調整し、含水率10%以下を基準に次工程へ進むと安心です。
防水層と上塗り
防水層には「透湿型の弾性塗料(可とう形上塗材Eなど)」を2〜3工程で塗り重ね、均一な防水厚(およそ0.5〜0.8mm)を確保します。
このタイプは内部の水蒸気を外へ逃がす性質があるため、膨れや剥離を防止できるのです。上塗りには、遮熱・低汚染機能を備えた樹脂塗料を採用することで、夏季の外壁温度上昇を抑えられます。冷房負荷の軽減にも効果を発揮するのです。
また、塗装後は膜厚・付着性・色むらの検査を実施し、仕上がりを数値と写真で記録することで、品質保証の根拠となります。
よくある質問|ALC外壁のひび割れ・雨漏り補修は「カトペン」におまかせ!
ALC外壁の補修や防水工事について、お客様から多く寄せられるご質問をまとめました。豊橋市のように湿気や台風の多い地域では、ひび割れや目地の劣化を早めに見つけ、適切に対処することが建物の寿命を大きく左右します。
「どの程度のひび割れなら補修が必要?」「塗装だけで雨漏りは防げる?」など、現場で特に多い疑問を専門的な視点からわかりやすくお答えします。補修時期の目安を知りたい方やDIYで迷っている方も、ぜひ参考にしてください。
Q1:小さなひび割れでも補修が必要?
A.幅0.1mm以下のヘアクラックでも、ALCは吸水性が高いため放置すると毛細管現象で水が内部へ浸入します。防水層を貫通して鉄筋腐食や剥離を引き起こすこともあるため、弾性塗料などで早期に被覆補修を行うことが重要です。
Q2:塗装だけで防水性は戻る?
A.塗装のみでは目地やクラック内部まで密着せず、再び水が侵入する恐れがあります。シーリング打ち替えや下地補修を先に行い、その上で透湿性の弾性塗料を重ねることで、防水層としての機能を回復できます。
Q3:DIY補修は可能?
A.ALCの補修は下地処理・含水率確認・プライマー塗布など専門知識を要します。DIYでは密着不良や再ひび割れが起きやすく、逆に雨漏りを誘発する恐れがあるため、防水施工に慣れた専門業者への依頼が安心です。
豊橋市でALC外壁の防水補修なら「カトペン」におまかせください!確実な診断と最適施工で雨漏りを防止

ALC外壁は耐火性・断熱性に優れる一方で、防水層の劣化による雨漏りが発生しやすい素材です。豊橋市のように台風や湿気の影響を受けやすい地域では、目地のひび割れや塗膜のチョーキングを放置すると、内部鉄筋の腐食や剥離が進行し、建物の寿命を縮めてしまいます。
株式会社カトペン/プロタイムズ東三河店/豊橋中央店では、ALC特有の吸水リスクを考慮した「含水率測定・防水層点検・弾性塗料仕上げ」を徹底し、再発を防ぐ施工を実施しています。小さなクラックでも放置せず、早期の再シーリング・防水塗装が建物を守る鍵です。再塗装だけでは防げない雨漏りも、適切な防水層の再構築で長期的に安心な住まいへ導きます。
お問い合わせフォーム・メール・お電話でのご相談はもちろん、ショールームで実際の施工サンプルをご覧いただけます。
豊橋市でALC外壁の雨漏り・クラックが気になる方は、信頼と実績のカトペンへお気軽にご相談ください。
DATE 2025年10月16日(木)

外壁塗装・屋根塗装はカトペンへ!
お役立ちコラムをご覧いただきありがとうございます。
豊川市で地域密着の優良塗装業者、
屋根・外壁塗装工事はお任せください!
外装劣化診断士の小黒です!
豊川市にお住まいの皆さま。大切なお住まいの外壁について、以下のような悩みはありませんか?
「壁の一部が水などで膨らんでいる気がする」
「雨漏りのような症状が出ている。しかし、どこから水が入っているのかわからない」
特に、2000年頃までに建てられたお家に多い「直貼り(じかばり)サイディング」の場合、雨漏りのように見える症状が、実はサイディングの「内部結露」である場合が多くあります。
今回のお役立ちコラムでは、なぜ直貼りサイディングで内部結露が起こりやすいのかや見分け方、修理方法などについて詳しく解説しますので、参考にしていただければ幸いです。
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外壁リニューアル!「カバー工法」とは?施工に有効なタイミングとメリットを徹底解説|【豊橋市】外壁塗装・屋根塗装専門店
豊川市の気候がもたらす内部結露のリスク

豊川市は年間を通じて比較的湿度が高く、特に夏は高温多湿、冬は冷え込みが厳しくなる日があるため、建物の内部結露が発生しやすい環境にあります。温暖地域である豊川市で近年特に注目されているのが、「逆転結露(夏型結露)」のリスクです。豊川市の夏の高温多湿な気候が、このリスクを増大させます。
逆転結露(夏型結露)の仕組みは水蒸気圧の高い外気から、水蒸気圧の低い室内へ湿気が流れる際に起こる現象です。外の高温多湿な空気が壁を通過し、室内側の冷やされた面に到達すると、結露が発生します。
直貼り構造とは?|現在の工法との違い
「直貼り構造(直貼り工法)」とは、現在の主流である「通気工法」が普及する以前に一般的に採用されていたサイディングの設置方法です。
構造用合板などの下地に防水シート(透湿防水シート)を貼り付けた後、サイディングボードをその防水シートに直接貼り付けて固定する工法です。
現在の通気工法では、防水シートとサイディングの間に「通気層(空気層)」を作るための胴縁(木材)を設置します。この通気層が、壁内部の湿気や万が一浸入した雨水を排出する、重要な役割を果たしますが、直貼り工法にはこれがありません。
内部結露と直貼り構造による腐食の原因・流れ
内部結露(室内の湿気が壁内部で水滴になる現象)は、直貼り構造の最大の弱点と結びつき、建物にダメージを与えます。
腐食の段階① 室内の湿気の壁体内侵入
暖房や調理、入浴などによって発生した室内の湿気は、水蒸気圧の差により、防湿層や気密処理の不十分な箇所から壁の内部に侵入します。
腐食の段階②内部結露の発生
この湿気を含んだ空気が、冬の外気で冷やされた断熱材や構造材(柱など)に触れると、露点温度を下回り、水滴(内部結露水)となります。
腐食の段階③直貼りの致命的な影響
結露水は通常、透湿防水シートを通過し、通気層を通じて外部に排出されるのが理想です。しかし、直貼り工法では、通気層という排出経路がないため、結露水はサイディングの裏側や構造材(木下地)に滞留し続けます。
結果として構造材が常に濡れた状態になり、木材の腐朽(腐り)が進行し、カビやシロアリ発生のリスクが大幅に高まり、建物の耐久性が著しく低下します。
直貼りサイディングの内部結露を見分ける方法は?

直貼りサイディングの内部結露は、文字通り壁の内部の見えない場所で進行するため、発見が難しい問題です。しかし、結露水がサイディング材や下地材にダメージを与えることで、やがて外壁や室内の表面に兆候が現れます。
外壁の表面(塗膜)の異常
内部結露が発生すると、壁の内部に溜まった湿気(水蒸気)は、逃げ場を求めてサイディングの塗膜を突き破ろうとします。
この結果、外壁の塗装面に水ぶくれのような膨らみ(塗膜の膨れ)や、ひどい場合は部分的な剥がれが発生することもあるでしょう。特に、雨漏りが起こりにくいはずの平坦な部分や、日の当たらない部分でこのような塗膜の異常が見られた場合は、内部結露が原因である可能性も高い印象です。
サイディング材自体の変形や劣化
直貼り工法では湿気が排出されないため、サイディング材が水分を吸い込みやすくなり、その品質や形状に影響が出ます。サイディングの板が波打ったように反ったり、歪んだりしている場合は、内部の湿気によってサイディング材の寸法が変化した証拠です。
室内の壁や床の異常
内部結露が進行すると、壁体内の腐食やカビの発生につながり、その影響が室内にも現れることがあります。外壁に面した室内の壁、特に床と壁の接合部(巾木まわり)や窓枠の下部などにカビが生えたり、シミが浮き出たりしている場合は壁の内部で結露水が滞留し、湿気が室内側に影響を及ぼしている強いサインです。
通常の窓の結露と異なり、湿度が低い時期でも持続的にカビやシミが出る場合は、内部結露を疑う必要があります。
心配なら専門家による診断が確実&安心
専門家は外壁を部分的に解体する破壊検査を行うほか、壁に小さな穴を開けて水分計を差し込み、サイディングの裏側や下地材の含水率(水分量)を計測することで、内部結露が実際に発生しているかを正確に判断します。
特に含水率が基準値を超えている場合、内部結露によって下地が腐食している可能性も高く、根本的な改修が必要と判断されるでしょう。
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【雨漏りはカトペンにおまかせ!】気づかないリスクを見つける!無料雨漏り診断でおうちの健康診断をしませんか?
直貼りサイディングの改修方法

直貼りサイディングの建物を通気工法へ改修する方法は、主にカバー工法(重ね張り)と張り替え工事の2つがあります。どちらも壁と新しい外壁材の間に通気層を設けることで、内部結露や雨水の滞留を防ぎ、建物の耐久性を高めることを目的としています。
カバー工法(重ね張り)による改修
カバー工法は既存の外壁材を撤去せずに、その上から新しい外壁材を重ねて張る方法で、既存の直貼り構造を活かしつつ、通気層を設ける点が特徴です。
カバー工法では、既存の直貼りサイディングの上に、新しい外壁材を張るための下地材となる胴縁(どうぶち)を垂直に取り付けます。この胴縁が新しい外壁材との間に1.5cmから3cm程度の隙間を作り出し、これが通気層として機能してくれるでしょう。
この通気層により、壁内部から透湿防水シートを通り抜けてきた湿気や、万が一に外壁の継ぎ目から雨水が浸入したとしても、この層を伝って建物の下部や上部の開口部から外部に排出されます。
張り替え工事による改修
張り替え工事では、既存のサイディングと防水シートを全て撤去し、壁内部の構造材(柱や間柱)を露わにします。直貼り構造で内部結露が発生していた場合、この時点で腐食やカビの有無を詳細に点検し、腐食した箇所は全て交換・補修するのが一般的です。
次に、新しい透湿防水シートを設置し、その上から胴縁を垂直に取り付け、新しいサイディングとの間に通気層を確保します。最後に、新しいサイディングを貼り付ければ完成です。
直貼りサイディングの雨漏り(内部結露)に関して、よくある質問と答え|Q&A
直貼りサイディングの雨漏り(内部結露)に関して、お客様がよく疑問に感じる点についてQ&A形式で解説します。
Q1.直貼りサイディングに、外壁塗装を施せば問題は解決しますか?
A.外壁塗装では、内部結露の問題は解決しません。
むしろ、問題を悪化させる可能性があります。直貼りサイディングの塗膜が膨れたり剥がれたりするのは、内部の湿気が逃げようとしているサインです。
その上から防水性の高い塗料を塗って表面を密閉してしまうと、湿気の逃げ道が完全に塞がれてしまい、内部の水分がより強力に塗膜を押し上げ、塗装後すぐに再度の膨れや剥がれが発生するリスクを高めてしまいます。
Q2.内部結露を放置すると、家にどのような深刻な影響がありますか?
A.内部結露水が壁の内部に滞留し続けると、建物の耐久性を担う柱や間柱などの木下地が腐食します。
放置すると建物の耐震性能を著しく低下させ、結果的に建物の寿命を縮めることにつながるでしょう。さらに、湿気を好むシロアリの被害を誘発したり、壁内部で繁殖したカビの胞子が室内に拡散し、住人の健康被害を引き起こすリスクも高まります。
直貼りサイディングの雨漏り・結露対策は「カトペン」へ!豊川市で安心の外壁診断と改修を

直貼りサイディングの雨漏りや内部結露は、見えない部分で建物の寿命を縮める深刻なトラブルです。外壁の膨れやサイディングの反り、室内のカビやシミなどが見られる場合、内部で結露が進行している可能性があります。豊川市のように高温多湿な地域では、特に「逆転結露(夏型結露)」が起こりやすいため、早期診断と適切な改修が重要です。
カトペンでは、専門スタッフが水分計測や部分解体による精密診断を行い、通気層を確保したカバー工法や張り替え工事など、建物に合わせた最適な改修プランをご提案します。塗装だけで済ませようとすると、かえって結露を悪化させる場合もあるため、まずは現状確認が安心への第一歩です。
お問い合わせフォーム・メール・お電話でのご相談はもちろん、ショールームでのご来店相談も承っております。
豊川市で「外壁の膨れが気になる」「直貼りかどうかわからない」とお悩みの方は、ぜひ一度カトペンへご相談ください。
DATE 2025年10月12日(日)

外壁塗装・屋根塗装はカトペンへ!
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外装劣化診断士の小黒です!
ベランダからの「雨漏り」は、豊川市にお住まいの皆様にとって他人事ではありません。特に、伊勢湾台風や東海地方に接近する台風シーズンが過ぎた後、「もしかして雨漏りしているかも?」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
ベランダは、太陽の紫外線や激しい雨風に常にさらされており、防水機能が少しずつ劣化しています。目にみえない小さなひび割れが、台風による強い雨で一気に広がり、下の階や建物の内部にまで水が浸入してしまうことは珍しくありません。
今回のお役立ちコラムでは、豊川市で快適な暮らしを守りたい皆様へ、台風後の雨漏りチェックリストや雨漏りの原因、修理方法と費用感など重要な情報をお届けします。
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【豊橋市】台風後のサッシからの雨漏りはココを疑え!原因・費用・応急処置ガイド
台風後ベランダ雨漏りチェックリスト
台風後のベランダからの雨漏りチェックは、強風による直接的な破損や、風雨の浸入経路といった防水の弱点を特定するために有効です。台風後に確認すべきベランダの雨漏りチェックリストを、原因箇所別にまとめました。
①室内(被害の兆候)チェック
雨漏りが発生している場合、階下やベランダに隣接する室内側を確認しましょう。まずは、階下(ベランダの下)の天井や軒天、およびベランダに面した室内の壁に、新しくできた濡れ染みや水滴がないか確認します。
次にベランダに面した窓サッシの窓枠下部や、その近くの巾木(はばき)に水が染みた跡や、クロス(壁紙)の浮きがないか確認してみましょう。
②笠木(かさぎ)と手すり壁のチェック
笠木はベランダにおいて強風の影響を最も受けやすく、雨漏りの主要な原因となる箇所です。まず、笠木全体が風にあおられて浮き上がっていないか、または左右にズレていないかを目視で確認しましょう。
次に笠木と笠木の継ぎ目や、笠木と外壁との取り合い部分に使われているシーリング材(コーキング)に、大きな切れ目や剥がれ、亀裂がないか確認してみてください。笠木を固定しているビスや釘の頭が浮き上がり、その周りの防水用のシーリングが剥がれて穴が開いた状態になっていないかも確認しておくと安心です。
③ベランダ床(防水層)と排水口のチェック
ベランダ床の防水層(FRPやウレタンなど)全体に、台風時に発生したとみられる大きなひび割れや、飛来物による穴あきや傷がないか確認しておきましょう。
次に排水口の詰まり排水口(ドレン)に、強風で飛ばされてきた落ち葉・枝・ゴミなどが大量に詰まっていないか確認し、詰まっている場合は清掃します。詰まりは、大雨の際にベランダに水が溜まり、サッシや笠木を乗り越えて浸水する原因となるため注意が必要です。
ベランダ(笠木)からの雨漏りの主な原因
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ベランダ(バルコニー)は常に紫外線や雨風にさらされるため、様々な箇所から雨漏りが発生します。特に手すり壁(腰壁)の天端(てんば)を覆う笠木と、床の防水層、窓サッシの取り合い部分の劣化が大きな原因となります。
笠木のジョイント(継ぎ目)や隙間からの浸入
笠木は、手すり壁の内部に雨水が浸入するのを防ぐという非常に重要な役割を持っていますが、その構造上、雨漏りが起こりやすいウィークポイントを抱えています。
笠木ジョイントのシーリング劣化
笠木は複数の金属板などをつなぎ合わせて設置されます。この部材同士の継ぎ目(ジョイント)や、笠木と外壁が接する取り合い部分には、高い防水性を保つためにシーリング材(コーキング材)を充填するのが一般的です。しかし、シーリング材は紫外線や熱による劣化が避けられず、やがてひび割れたり硬化して痩せたり、笠木から剥がれたりします。
この劣化した隙間から雨水が手すり壁の内部に浸入すると、壁の内部を伝って階下の軒天や室内の天井へと雨漏りとして現れます。特に角の部分やジョイントは雨水が集中するため、劣化が進行しやすくなるでしょう。
ビス穴や固定部の緩み
笠木を固定するために打ち込まれたビスや釘の穴も、雨漏りの経路となります。ビス頭をシーリングで覆っていても、経年によりシーリングが劣化したり、ビス自体が錆びて緩んだりすることもあるでしょう。
放置するとわずかな隙間から雨水が下地の木材に到達して、下地を腐食させてしまいます。下地の腐食が進むと笠木の固定力がさらに弱まり、強風で笠木全体が浮いたりズレたりする原因にもなるでしょう。
笠木自体の変形や破損
金属製の笠木は、太陽熱の影響でわずかに変形したり浮き上がったりすることがあります。また、錆びが進行して笠木に穴が開くと、そこから直接大量の雨水が浸入し、一気に下地を濡らしてしまうこともあるでしょう。
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豊橋市のベランダ防水工事|FRP・ウレタンの費用相場と選び方ガイド
ベランダ(笠木)の雨漏り修理方法と費用感
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ベランダからの雨漏り修理は、原因となる箇所や劣化の深刻度によって、修理方法と費用感が大きく変動します。笠木が原因で雨漏りしている場合、劣化の程度に応じて以下の3つの方法が一般的です。
軽微な劣化の場合:シーリング(コーキング)補修
修理方法としては古いシーリング材を撤去し、新しく防水性の高いシーリング材を充填し直します。ビスや釘が浮いている場合は、その穴にもシーリングを打ち直す必要があるでしょう。
費用感は1箇所あたり数千円〜2万円程度が目安です。他の大規模な工事(外壁塗装など)と同時に行うと、足場代や人件費が分散され、単価が抑えられます。
中程度の劣化の場合:笠木の再固定・部分交換
浮いている笠木を一度外し、下地の状態を確認し、再固定または部分的に新しい笠木に交換します。金属製の笠木は錆びにくいガルバリウム鋼板などに交換することが一般的です。
笠木交換は1メートルあたり2万円〜5万円程度が相場ですが、これに下地の木材の補修費が加わることもあります。
重度の劣化の場合:笠木と下地の全面交換
既存の笠木・腐食した下地の木材、そして防水シートを全て撤去し、新しい下地と防水シートを設置した上で、新しい笠木を取り付けます。根本的に雨漏りを解消するための最も確実な方法です。
修理費用は10万円〜30万円程度が目安ですが、ベランダ全体の長さや下地の腐食具合、また足場が必要になるかどうか(2階以上の場合など)によって費用は大きく変動します。
台風後のベランダ雨漏りに関して、よくある質問と答え|Q&A

台風後のベランダ雨漏りに関して、お客様がよく疑問に感じる点についてQ&A形式で解説します。
Q1.雨漏りを発見しました。業者を呼ぶ前に自分でできる応急処置はありますか?
A.高所作業は危険なので、絶対に無理をしないでください。
応急処置として雨漏りの原因と特定できた笠木の隙間や、床の小さな穴などに対して、ホームセンターで購入できる防水テープやコーキング材を塗布すれば、一時的に水の浸入を防げます。
最も重要なことは、破損箇所と室内の被害状況をスマートフォンなどで多めに撮影し、証拠として記録しておくことです。この記録は後の修理や火災保険の申請に役立ちます。
Q2.台風による雨漏りは、火災保険を使って修理できますか?
A.使える可能性があります。
火災保険の多くには「風災(ふうさい)補償」が含まれており、台風の強風によって笠木がめくれたり、飛来物が当たって防水層が破損したりなど、「突発的な自然災害」が原因の損害は補償の対象となることが一般的です。
ただし、経年劣化による雨漏りはこの補償の対象外となります。保険を適用するためには、台風との因果関係を証明する必要があるため、必ず修理前に専門業者に相談し、保険申請に必要な調査や写真撮影を行ってもらいましょう。
ベランダ笠木の雨漏り修理は「カトペン」におまかせ!台風後の点検で安心を

ベランダ笠木のわずかな隙間やシーリングの劣化は、台風の強風と豪雨によって一気に雨漏りへと発展することがあります。特に豊川市のような台風被害を受けやすい地域では、「見た目は問題なさそう」と感じても内部で防水層が破損しているケースが少なくありません。放置すれば下地の木材腐食や室内への浸水につながり、修理費用が膨らむ恐れもあります。
株式会社カトペン/プロタイムズ東三河店/豊橋中央店では、笠木や防水層の劣化診断から部分補修、下地交換、防水再施工まで一貫対応しています。さらに、台風被害による損傷の場合は火災保険を活用した修理のご相談も可能です。地域密着の施工実績をもとに、豊川市の気候や住宅構造に合わせた最適なメンテナンスプランをご提案します。
「笠木の継ぎ目が気になる」
「ベランダ下の天井にシミがある」など、少しでも異変を感じたらすぐにカトペンまでご相談ください。
お問い合わせは【問い合わせフォーム】・【メール】・【お電話】・【ショールーム来店】のいずれからでも受け付けております。
DATE 2025年10月8日(水)

外壁塗装・屋根塗装はカトペンへ!
お役立ちコラムをご覧いただきありがとうございます。
豊川市で地域密着の優良塗装業者、
屋根・外壁塗装工事はお任せください!
外装劣化診断士の小黒です!
豊川市にお住まいの皆さま。「天窓(トップライト)から雨漏りが…」「天井にシミができていて不安」天窓が原因で、雨漏りに悩まされていませんか?
特に豊川市のように雨の多い地域では、台風の影響により天窓周りの劣化が雨漏りに直結するケースが多く見られます。雨漏りを放置していても解決することはなく、悪化を辿る一方なので、できるだけ早く修理した方が良いでしょう。
今回のお役立ちコラムでは、天窓からの雨漏りの主な原因や修理相場について詳しく解説しますので参考にしていただければ幸いです。
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雨樋修理の費用を抑える方法|豊川市での業者選びポイント
豊川市と台風による雨漏りの関係
豊川市が位置する地域は、台風の通り道となりやすい傾向にあります。特に秋は、台風やそれに伴う低気圧の影響で、暴風を伴った横殴りの雨も増えるでしょう。
強風は、屋根材(瓦やスレートなど)のズレ、棟板金の浮きや剥がれ、アンテナの倒壊などを引き起こします。これらの破損箇所が、雨水侵入の新たな経路となります。
また、垂直に降る雨では浸入しにくい外壁や窓周りの小さな隙間にも、強風で吹き付けられた雨水が強く押し込まれるため、注意が必要です。
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専門家が教える台風による雨漏り被害の未然防止方法
台風による天窓(トップライト)からの雨漏りの主な原因
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台風によって天窓(トップライト)から雨漏りが発生する主な原因は、強風と大量の雨が建物の弱点を同時に突くことにあります。天窓は屋根の開口部に設置されているため、通常の屋根部分よりも特に厳しく、複合的な負荷がかかるため、雨漏りに発展することも珍しくありません。
防水処理とシーリングの劣化
天窓の周囲は、屋根材と天窓本体の接合部を水密に保つためのシーリング材(コーキング)や防水テープ、ルーフィング(防水紙)などで保護されています。
経年劣化したシーリング材やルーフィングは、長年の紫外線や熱による伸縮で劣化し、ひび割れたり剥がれたりすると、機能を失い雨漏りの原因となるでしょう。
強風による天窓本体や周辺部材の破損
風圧は、天窓の部材そのものに物理的なダメージを与えます。たとえば天窓周辺の板金やカバー材が強風で浮き上がったり変形したりすることで、その下の防水層が露出し、雨水が浸入してしまうこともあるでしょう。
加えて台風で飛ばされてきた小石や枝などの飛来物が、天窓のガラスやサッシ枠に衝突し、ひび割れや穴を開けてしまうこともあります。
排水機能の麻痺(大量の降雨によるもの)
天窓の枠(サッシ)の周囲には、雨水を受け止めて排水する溝や経路があります。この排水部が落ち葉やホコリが詰まっていると、台風の激しい雨量をさばききれず、溝から水があふれて室内へ逆流することもあるでしょう。
また屋根全体の雨どいが詰まると、大量の雨水が天窓周辺に集中してしまい、結果的に天窓の周囲に水が溜まりやすくなり、雨漏りのリスクを高めます。
天窓(トップライト)からの雨漏りが施工不良である場合
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天窓や屋根全体において、施工不良による雨漏りリスクは、経年劣化によるリスクよりも深刻かつ早期に発生する可能性があります。特に天窓のような開口部は、細かな防水処理が生命線となるため、施工品質が非常に重要です。
設置時の防水処理の不備(最も多い原因)
天窓は屋根に穴を開けて設置するため、水の通り道を作らないための丁寧な防水処理が必須です。
ルーフィング(防水シート)の施工ミス
天窓の開口部周囲で、屋根の下に敷く防水シートを適切に立ち上げたり、重ね合わせたりする処理が不十分だと、水がシートの下に回り込みます。特に、シートに穴や破れが生じていても気づかずに次の工程に進むと、設置直後から雨漏りの原因となるでしょう。
フラッシング(板金)の不適切な取り付け
天窓の周りを保護する金属製のカバー(フラッシング)の取り付け角度や重ね方が間違っていると、雨水がスムーズに流れず、逆流したり、板金の合わせ目から水が浸入したりします。
シーリング(コーキング)の不足・打ちすぎ
シーリングが不要な箇所に安易に多用したり、逆に水が浸入しやすい箇所に適切に充填されていなかったりすると、早期に劣化して雨漏りの原因となります。
部材の選定ミスや不適切な納め方
使用する部材や、屋根材の種類に合わせた納め方(収まり)を誤ると、その部分が構造的な弱点になります。
天窓と屋根材の不適合
使用する屋根材(瓦・スレート・金属など)と、天窓のフレームが適合しない組み合わせであったり、専用部材を使わなかったりすると、隙間が生じやすくなります。
水切り処理の不完全さ
勾配の緩い屋根に設置した場合など、水が滞留しやすい状況で水切り板金が適切に施工されていないと、少しの風で水が押し上げられてしまいます。
天窓(トップライト)からの雨漏りの修理相場
からの雨漏りの修理相場.webp)
| 原因 | 修理内容の目安 | 費用相場 | 総額相場(足場代込み) | 
| 1.防水処理とシーリングの劣化 | シーリング(コーキング)の打ち直し、パッキン交換 | 2万円〜10万円/箇所 | 10万円〜20万円 | 
| 2.天窓本体や周辺部材の破損 | 破損した板金・カバー交換、ガラス・フレームの部分修理 | 7万円〜20万円 | 17万円〜30万円 | 
| 3.排水機能の麻痺 | 排水溝・水切り清掃、部分的な板金補修 | 3万円〜8万円 | 10万円〜18万円 | 
| 【重度の場合】天窓本体の交換 | 天窓本体(サッシ含む)を新しいものに交換 | 10万円〜50万円(本体価格含む) | 25万円〜55万円 | 
防水処理とシーリングの劣化|交換・補修
シーリング打ち替え・パッキン交換(部分):約2万円〜5万円/箇所
周辺の広範囲な補修を含む場合:約5万円〜10万円
劣化したコーキング材を撤去し、高性能な新しいコーキング材を充填し直す(打ち替え)か、ゴムパッキンを交換します。費用は比較的安価ですが、屋根に登っての高所作業になった場合は、上記の費用に別途足場代(10万円~20万円程度)が加算されるでしょう。
天窓本体や周辺部材の破損|交換・補修
板金(水切り)の交換:約7万円〜15万円
ガラス交換(種類による):約5万円〜30万円
強風で破損した天窓周辺の板金(フラッシング)の交換や補修、飛来物で割れたガラスのみの交換、歪んだフレームの部分修理などを行います。天窓本体が歪んだり、木枠が腐食したりしている場合は、部分補修では直せないため、天窓本体を丸ごと交換する必要があるでしょう。
排水機能の麻痺|清掃・補修
清掃・点検作業:約3万円〜8万円
清掃と軽微な部分補修(コーキング含む):約5万円〜12万円
天窓周囲の排水溝や水切りの詰まりを清掃し、水の流れを確保します。詰まりの原因が苔や落ち葉などの単純なものの場合は、費用は安価に済みます。
この作業単体では足場代が割高になるため、他の屋根メンテナンスや外壁塗装と同時に行うことで、足場代を一本化し、費用を大きく抑えられるでしょう。
台風による天窓(トップライト)からの雨漏りに関して、よくある質問と答え|Q&A
台風による天窓(トップライト)からの雨漏りに関して、お客様がよく疑問に感じる点についてQ&A形式で解説します。
Q1.台風が去った後、雨が止んでいるのに天窓から水が滴るのはなぜですか?
A.雨漏りした水が屋根材の下や天井裏の断熱材などに一時的に溜まっていたためです。
雨が止んでも、その溜まった水が徐々に飽和状態となり、重力で最も弱い場所(天窓の縁など)から滴り落ちてくる場合があります。内部の腐食が既に始まっているサインである可能性も高く、すぐに点検・修理が必要です。
Q2.天窓の修理は自分でできますか?
A.危険なので本格的な修理は専門業者に依頼してください。
天窓の修理には屋根上での高所作業が伴い、非常に危険ですのでプロに任せましょう。雨漏りの原因は表面のシーリング劣化だけでなく、屋根材の下の防水シートや板金の施工不良にあることが多く、一般の方では特定も困難です。
天窓の雨漏りは「カトペン」にご相談ください!早めの対応が安心です

天窓からの雨漏りは、少量でも放置すると内部の木部腐食や断熱材の劣化、天井シミなど深刻な被害に発展します。特に豊川市のように台風が多い地域では、風向きや降雨量の影響で天窓まわりに大きな負荷がかかりやすく、気づかぬうちに雨水が屋根内部へ入り込むケースが少なくありません。早期の点検と適切な補修が、住まいを長く守る第一歩です。
株式会社カトペン/プロタイムズ東三河店/豊橋中央店では、天窓のシーリング打ち替えや防水層の再施工、板金補修から本体交換まで、劣化の程度に応じた最適な修繕を行っています。さらに、台風による被害であれば火災保険を活用した修理のご相談も可能です。地域密着のカトペンだからこそ、気候特性や住宅構造に合わせた的確な対応ができます。
「雨が止んでも天窓から水が滴る」
「天井にシミが広がっている」
などのサインを見つけたら、すぐにカトペンまでご相談ください。
お問い合わせは【問い合わせフォーム】・【メール】・【お電話】・【ショールーム来店】のいずれからでもお待ちしております。
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